保証会社ってなんだ!?~日本セーフティー・全保連・フォーシーズetc.~
こんにちは、中山です。
さて本日の不動産の豆知識のコーナーでは、不動産の賃貸借契約時における『保証会社』について分かりやすく解説させていただきます。
ここ20年くらいで賃貸借契約時はほぼ当たり前となってきた保証会社への加入。
そもそも保証会社とはどのような会社で、私たちにどのような影響を与えているのでしょうか?
保証会社とは?
正式には家賃保証会社と言い、不動産賃貸契約時に必要な賃借人の連帯保証人を代行する会社で、賃借人との間で保証委託契約を締結する会社である。
賃借人が家賃滞納などの家賃債務の債務不履行をした場合、賃借人に代わって家賃保証会社が賃貸人に代位弁済を行います。
2015年時点でのデータになりますが、保証会社は全国で147社、契約件数は119万件、不動産賃貸契約の6割で利用されています。
(※現在ではもっと割合は高くなっていると思われます。)
元来は賃貸物件の契約時に連帯保証人を用意できない借主の為の保証制度でしたが、近年では貸主および賃貸不動産管理会社の家賃回収業務のアウトソーシングとしての面が強くなってきています。
よく聞く保証会社
・日本セーフティー
・全保連
・フォーシーズ
・日本賃貸保証(JID)
・オリコフォレントインシュア
・ジェイリース
・エポスカード(ROOM iD)
・クレデンス
・近畿保証 etc.
保証会社に加入する際の手順
①賃貸物件の入居申し込みの際に、保証会社指定の保証委託契約申込書(保証会社によっては賃貸借申込書のみで受付可能な会社もある)に必要事項を記入し、身分証明書とともに元付けの不動産業者(その物件の管理会社である場合が多い)にFAXやメールにて送信する。(客付けの不動産業者がたいてい行ってくれる。)
②保証会社による入居審査が始まる。この際、本人確認の為の電話連絡が入ったり、在職確認をするために提出した勤務先に在職確認の連絡が入ることもある。
③審査を通過すれば保証委託契約を締結する。(ほとんどの貸主が保証会社の審査をクリアすれば自身の入居審査もOKとする方が多い。)
④月額固定費の30~100%の初回保証料を締結時に保証会社に支払い、保証委託契約締結。
※月額固定費とは家賃・共益費・水道代(固定金額であれば)・駐車場代・駐輪場代・町内会費などの毎月必ずかかる費用の合計額。
※初回保証料は保証会社によって料率が違う。
⑤賃貸借契約が継続していれば、1年毎や2年毎に保証委託契約の更新料を支払う。(初回保証料と同額の場合もあれば、一律の金額を設けている保証会社も多い。)
保証会社に加入するメリット
貸主
・借主の家賃不払いリスクを軽減できる。
・原状回復費や借主が夜逃げした際の残置物撤去も保証会社が行ってくれる。(保証会社によってプランが異なる。)
借主
・元来、敷金(大阪では保証金という名で残っていることも多い)を家賃の2~3ヶ月分貸主に預け入れてから賃貸借契約を締結するのが当たり前の時代であった。(事業用では10ヶ月なんてことも・・・)
この敷金(保証金)は借主の家賃不払いや原状回復工事を行う際にこの金額から充当されていたわけであるが、保証会社が登場したことにより、敷金(保証金)0円で賃貸借契約を締結できる物件が増えた。その結果、初期費用がグッと抑えられる。
・連帯保証人が立てられない場合でも、保証会社を利用することで物件を借りられる。
保証会社に加入するデメリット
・家賃を保証するはずの保証会社が倒産するリスクは貸主借主がともに背負うことになる。
・滞納家賃の強引な取り立てを行う悪質業者も存在する。
・更新料を払う必要がある。(借主のみ)
いかがでしたでしょうか?
知っているようで、知らない方が多い話しだったのではないでしょうか?
これからも専門用語が多く、どちらかと言うと閉鎖的な不動産業界のことを分かりやすく解説して参ります。